今年の正藍冷染(しょうあいひやぞめ)。

d0060094_9591412.jpg 昨日早朝、本県栗原市の、文字(もんじ)地区へ。朝4時半からの一番染めを見に行く。火を使って温めない、夏へ向かって上昇する大気の温みで発酵させる、国内ではほぼ唯一の古法が今年も季節を迎えた。古法を伝える千葉家で、三代目のまつ江さん(76)が仕事を始めていた。
 中古の一眼レフを初めて買った年。何か手仕事を撮ってみたくて、かの家をたずねた。かれこれ12年になるか。写りを天に任せているから、いつまでたってもシロウト写真の域を出ない。二代目よしのさん(96)は、さすがにこのところ疲れやすいようで、朝寝していることも多いとか。ゆっくり休んでいいんだよ。
 
d0060094_10175357.jpg 衣の力とは、人を生かす力である。動物の毛皮、草といった、他のいのちを接ぎつむいでおりなした、生命力そのものである。裸であった霊長類の一派を、気候やさまざまな物理的環境から守ってきた。その結果として、自然の状態では到底暮らせない耕土や気候帯にも生活を広げ、私たちのいまがある。畑の一角に、生えそろってきた藍の苗がまぶしいのは、朝日のせいだけではない。
 この日の反物は、牡丹柄の型染め。フィルムが上がったら、またULします。のちほどゆっくり書くこともある。

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by columnbank | 2006-06-03 10:19 | 外へ、旅へ
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