口上。

 稲刈り目前、秋祭りの季節。どうか収穫するまで大難を中難に、中難を小難に、小難を無難に済ませ賜え。そういう気持ちは切実なのだ。農業が難儀している上に地震、観光客激減と、宮城・岩手の前半はずいぶんなことだった。
d0060094_9141927.jpg いちばん追っかけている石鳩岡神楽(花巻市東和町)は、今週ほぼ毎日、地域と近隣の小さな社殿を回って神楽を奉納する。それぞれにお持ちの仕事を休み、人数をやりくりつけて、たいへんなことだ。なまなかなことではできません。
 11日は毎年、石鳩岡地区内の駒形神社例大祭。ここの奉納神楽であるから、つまりはアウェイではなくホームなのだ。鳥舞、翁舞、三番叟、八幡舞、山神舞。必須とされる[式六番]のうち、岩戸開きの舞(さすがに人数が要るし)以外のすべてを奉納した。続いて、五穀舞、天女舞、普勝舞。そしてトリの権現舞。人数が少ないのにほとんどフルラインナップ。心からお疲れさまでした。
 奉納には関係各位から花代(ご祝儀)を進ずる。幕間にそれを一つ一つご披露するが、口上もまたすばらしい。どこか旅芸人の鯔背な風情漂うところが石鳩岡風。それはそれは粋なもんですぜい。 

トザイ、トウザイ、東西。
一座高うにはござりますれども、御免をば蒙りまして、拙者不弁舌なる口上な(を)もちまして頂きましたる御花のご披露を申し上げたぁ〜てまつります。
一つ金は三千円也、一つ金は三千円也。右は花巻市、●●●●様、●●●●様より。続きまして一つ金は五千円也、一つ金は五千円也。右は・・・・・・。
いずれ様におかれましても我々神楽連中にご贔屓とあって下し置かれまする段、大慶至極に存じ上げたぁ〜てまつります。右、御花御礼と相仕りましては御酒肴御取りそろえ、お手元やらお膝元に進み出で厚く厚く御礼を申し上げるべくにはござぁ〜りますれども、何せ不束なる我々神楽風情、相も変わらぬ神楽舞な(を)持ちまして只今の御花御礼と供したく、右、従いましては次なる神楽舞、屋嶋の舞、屋嶋の舞な(を)持ちまして只今の御花御礼と供します。
まずはそのための御礼口上、さ、さ、左様〜。


 床に扇子を広げてその上に花代の袋を置く。芸が細やか。ところで各助詞「を」が、「な」に変わるのは方言でしょか?
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by columnbank | 2008-09-13 09:42 | 外へ、旅へ
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