皮、より布。

 ふだん身につけたり持ったりしているもの。バッグ、ケース、袋物の類は圧倒的に布が多い。デイパック、カメラバッグ大小は帆布。名刺入れは南部型染(そろそろ替え時)。ベルトもパタゴニアのコットン織。皮ジャンなんて袖を通したこともない。皮こそベストって、靴ぐらいだ。この指向は山歩きと無関係ではない。防水性が頼りないのは布と同じだけど、皮は重くて通気性がない。行動のアウターとしては最悪。でも、布を愛用する何よりのワケは心地よさ。その爽快な風合いを、手と肌が求めているからだ。
 布の力とは、なんであろうか。魅力という趣味趣向的な話ではなくて、潜在力として。
 衣服を持っている民と、裸の民。それぞれの暮らしを想像してみればわかる。森の中に獲物を求めて、より速く長く遠く、行動できるのはどちらか。高所や寒冷の地を越えられるのはどちらか。悩むまでもない。布(衣服・染織)の力とは、命を包んで守る力だ。生命力そのものと言ってもいいと思う。草や毛皮など、他のいのちの力を借りたものなのだから。

d0060094_17142789.jpg 人類最初の衣服は、やっぱり獣毛を剥いでまとったのだろうか。そこから、草を編んで糸を倦み、布に織り、服に仕立てるまで、どれくらいの月日をかけたのだろう。編組の理屈は、カズラで吊り橋を編むような大きな物から始まったのでは、とシロウト類推してみる。素材が細ければ、もっとしなやかにに多様なものが編める。草を編む。草木の皮を剥いで編む。肉の部分は水に浸けて腐らせて、繊維だけを採り、指先で出来うる限り微細に裂いて・・・。草のやさしさにたどり着いたとき、どれほど安堵しただろうか。
 そうしたはるかな知恵の道のりが、ニッケ鎮守の杜[工房からの風]で買ってきた、からむしのポーチには息づいている。福島県昭和村の布作家、Sさんの作品。(ブログ[畑からそだてた布]はこちら。「染織りの旅は農に行き着く」と書いたのは立松和平だった。いかにも)小岩井まきば園(岩手県)でもお見かけして、買おうかどうか悩んだけど、別のとこにいいものがありそうで(浮気性なワタクシ)その時は見送った。で、やっぱあれが良かったなあーと後悔していたから、再会は実にうれしい。この型の最後の一つ!いっぱい売れたみたいで良かったね。
 サイフ2として使い始めた。中には小銭と札を少々、よく使うカードB。サイフ1は、ベトナム土産にもらった、やっぱり布もの。札と、よく使うカードAが入っている。忘れ物KINGなので、こうしてリスク分散した。けど、どちらかを忘れたりなくしたりする確率は2倍に増えた、ってことかしらん。
[PR]
by columnbank | 2008-10-22 17:33 | いろいろ
<< [とりら]Vol.3。 ミミJr.誕生。 >>