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有ることが難しい=ありがたい。

d0060094_1018127.jpg [教育ファーム]12団体の取り組みは、いずれ食べることがついてまわります。
 明成高校調理科[リエゾンキッチン]の生徒たちが小学校児童と行った大豆の種蒔きでは、シェフの卵たちが作るアッチッチの豚汁をいただきました。味噌はもちろん、学生たちが昨年度の教育ファーム事業で育てた大豆で仕込んだもの。インスタントと違って、素性のわからない添加物など入っているはずもなく、豚肉と根菜ひとつひとつの味がわかる直球勝負の豚汁です。
 NPO法人オリザ・ネットが実施した調理体験では、信じられないほど味の濃い豆腐をこさえて食べました。これは大豆の味とともに、指導に当たった師匠のウデも味わうことになりました。なにしろ、参加者が固めた豆腐と、師匠が固めた豆腐の味が違うんですから。豆腐を作って13年の凄味です。

 話変わってある日。行きつけの喫茶店のカウンターで、その店の常連の野菜農家が、マスターとこういう話をしていました(当方は聞き耳を立てていた訳ですが)。
「自分の舌にあう、より[安全・安心な]ものが、食いたいときいつでも、食いたいだけいくらでも、しかも安く手に入ることが当たり前と思われてないかね」
 それが消費者に保障される当然の権利だと考えている人もいるでしょう。食べ物は実に多くの手をかけて育てられ、採集され、加工されて箸の元へ届きます。でも簡単には有り難いことなのだということを、表層の言葉でなく実感している人がどれだけいるのだろうか。と思ってしまいますわなぁ、農家たった300万人、平均年齢60歳超、国内自給率40%、あるいは最近の[格安弁当戦争278円]なんて数字を見ると。
 もしも、「うまいものが食べたいだけある」ことが当然の権利だとするならば、その義務は誰が負いますか。議員さんや行政には、あるかもしれない。そのような社会をつくるべく汗を流す人なのだから。「分担社会なのだから、農家にも義務がある」と考えますか。では、たとえば農産物の価格について、農家が意欲をもって再生産にとりくめる価格を支払った上で食べる義務が、消費者側に生じませんか。

 食に対する考え方を、子供たちや学生だけでなく、消費者や、農家自身もまた見つめ直さなくてはいけないと思います。


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by columnbank | 2009-07-10 11:04 | 教育ファーム