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出かけて見かけたものたち。

 東北道金成パーキングのベンチでくつろいでいたニャンコ。
 渋い表情、むちむちと肥えたボリューム。けっこう年いってそう。
「アレクセイ」と命名した。
 いや、なんとなくスラブ系の顔でないかと(根拠を求められても困る)。


出かけて見かけたものたち。_d0060094_21161352.jpg出かけて見かけたものたち。_d0060094_21163470.jpg
 姿を見かけるより先に、匂いで咲いてることがわかった沈丁花。仙台のまちなかで、道路脇に植えられていた。
 この花が咲くと、春が来たと思う。そして、婆さんのことを思い出す。おそらく小学校に入るか入らないかの頃。庭に植わっていたこの花の名を彼女にたずねた記憶が、何歳になっても消えないのだ。その回答を、当方は間違って聞き取った。濁点がない「ちんちょうげ」と。
 長じて漢字での表記「沈丁花」を知ってからもずっと読み方は誤って覚えたままで(そう読めるでしょ)、正確に「ぢんちょうげ」と理解したのは、ハタチを過ぎてからだと思う。
 そうして正しく覚えた頃に近いと思うが、婆さんは膵ガンで逝った。病気が判明する前、独りで見舞い、何かほしいものはないかきいたら、ひとこと「牛乳が飲みたい」と。近くの店で買って来たパックにストローをさし、静かに飲んだ姿が、いつまでも忘れられん。何かを買ってあげた記憶は、あれが最後だ。
 花の好きな人であった。ネコも大好きな人であった。
by columnbank | 2007-03-29 21:33 | にゃん。& 生きもの
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